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おすすめの使い方・楽しみ方、さらには生産者の方の想いまで、さまざまなコンテンツを発信していきます。

2021/07/30 17:00


Interview -  Chez Koiwai 古岩井誠 [木曽町出身]



―木曽はどんなところですか?

山に囲まれて自然が豊かで、空気と水が美味しいところです。同級生の紹介でご縁をいただき、木曽出身の彫刻家、千村しのぶさんの生家である古民家で、創作フレンチのお店をやっています。



―初めから木曽でお店をやろうと思っていたのでしょうか?

最初は、フレンチということもあり、ちょっと都会ではないところでやるのはどうかな、とは思っていたいのですが、意外と県外のお客様も来られて、そこそこ営業できております(笑)。地元の方のリピーターも多く、年齢の高い方も多くいらっしゃいます。創作フレンチということで、醤油ですとかお味噌ですとか発酵食品も取り入れた料理を提供することで食べやすくなっております。



「木曽にしかないもの」を使った新たな創作フレンチ


―木曽の食材も使われているのでしょうか?

春先にはふきのとうで作った「ふき味噌トースト」、あとは冬場になると木曽にしかない発酵食品の「すんき」を使った料理を提供しています。すんきは毎年自分たちで仕込んだものを使っています。塩を使っていないということで身体にいいので、いろんな料理にアレンジして使っています。

―古岩井さんもすんきはお好きですか?

すんきは大好きです。朝食の味噌汁から、昼のまかないのお蕎麦に入れたり、夜は夜でパスタに混ぜたり、いろんな料理に入れて食べています。




―すんきを知らない人にはどんな説明をしますか?

すんきは木曽にしかないものなのでそこをお伝えしつつ、まずは食べて頂いて、酸味が特徴なのでその酸味が合う方は「これ美味しいね」となるので、そういう方には「じゃあこんな料理もあるよ」という感じで提供しています。

―お客様の反応は?

洋食にすんき(漬物)を使うということで、皆さん驚かれることが多いです。「こんな料理にも使えるんだね」という感想はよく頂きますね。

―すんきを使ったメニューでおすすめはありますか?

発酵食品同士の相性が合うので、チーズを使用したピザ風のトルティーヤに乗せて焼いたものは喜ばれています。

―作り方を教えてください。

トルティーヤの生地にトマトソースをかけて、ベーコンを少し乗せ、そこにすんき、玉ねぎのスライスを散らして、上にたっぷりとチーズを乗せてオーブンで焼くと出来上がります。



自然を感じて、美味しいを味わう「発酵食の街」


―木曽に住む人や文化という意味で木曽はどうですか?

人はみんな良い方たちばかりで、近隣の方以外でも優しくしていただいて助かっています。

―木曽のご飯といったらどんなものがありますか?

木曽には10時と3時には必ずお茶を飲む習慣があります。そこで出てくるのはやはり漬物。発酵食品が多いので。すんきもそうですけど、野沢菜、木曽菜(きそな)、万郡菜(まんごおりな)は特に有名じゃないのかな、と思います。そういうお茶を飲みながら会話をすることによって、いろんな木曽の情報も入ってくるので、良いことなのかなと思います。

―もともと名古屋の方でもお店をやられていたとのことですが。

もう今は閉まっていますが、名古屋城の前の名古屋キャッスルというホテルのレストランで働いていました。最後は総料理長までやって辞めたんですけれど。老舗のホテルでしたので、皇族の方やいろんなVIPな方も来られて、結構緊張する仕事をしておりました。その時のお客様や一緒に働いていたスタッフもたまに来てくれます。

この木曽町というのは発酵食品の街ですので、とりあえず日本酒で「乾杯条例」というのもありまして、日本酒はよく使いますね。



―日本酒に合う料理を出したりもしますか?

そうですね。醤油とかを使った和のものも作るので、日本酒には合うと思います。

―日本酒に合うようなおすすめのレシピはありますか?

例えば、お肉のソースを作るときに、野菜をメインにしたソースに少しお酒を入れて頂くとまろやかになって食べやすい味になります。

―シェフご自身もお酒は好きですか?

はい、大好きです(笑)。

―すんきなどの料理に合うお酒はありますか?

すんきこそ日本酒があいます。日本酒であればなんでも合うかと思います。

―木曽の食材でよく使うものはどんなものがありますか?

冬はそんなにお野菜はないんですけれど、初夏〜秋にかけては、地場産の野菜を使います。夏ならモロッコいんげんですとか、葉物。根菜だとにんじんや大根、ビーツ(赤かぶ)なんかもよく使います。

―木曽でおすすめできる場所は?

御嶽や駒ヶ岳などの山が見えるので。木曽福島の道の駅から見える御嶽山、日義の道の駅から見える駒ヶ岳なんかは好きですね。



―お店に来られる方へひと言お願いします。

とにかく自然を感じながらお食事して頂きたいなということは特に思います。特に水が美味しいので水もいっぱい飲んでいただいて、美味しい空気をいっぱい吸って、美味しいものをいっぱい食べて頂きたいなと思います。





Interview by 池田昌広
Edit by KISO ORIGINAL


Shop Information
Chez Koiwai
Add:長野県木曽郡木曽町福島5223-11
Tel:050-2006-2468
Lunch 11:30~14:00(L.O.13:30)
Dinner 17:30~21:00(L.O.20:30)定休日/毎週水曜日 木曜日(不定休有り)

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